「マクベス」を観劇して

※舞台「マクベス」の内容に触れています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


関ジャニ∞丸山隆平主演舞台「マクベス」見てきました。
終わってちょっと経ってからこの記事を書いてるんですが、まだ手の震えが止まりません。とにかくすごいものを見てしまった、そんな感覚に襲われています。

まずグローブ座の、舞台と座席の近さに驚きました。1階最後列でも3階でも充分近く感じました。その中でも私は運良くかなり近い席が当たりまして。もう今後のチケット運は使い切ったんだろうなー。

そして開演。とにかく近いということもあり、演者の方々の息遣い、振動、空気感がこれでもかと伝わってきました。それが余計に心に突き刺さり、物語に入り込まざるをえません。

導入部分が原作とは違っていて、戦場のシーンから始まるのですが、その数分でマクベスの人柄が分かってしまうようなシーンとなっていました。強い軍人でありながら、戦の勝敗が決すると戦うことをやめる、それでもなお刃を向ける者に向かおうとはしない、無駄な血は流さない優しい人間であるという、そんな風に感じ取れました。
仲間のバンクォーや王など身内の人々と勝利を喜び合う姿はとても微笑ましかったです。だからこそ、その後の展開の一つ一つが胸をえぐるように辛く、見ていて苦しくなっていきました。

マクベス夫人。読んだだけだと、私も安藤聖さんのように「オニババ」だと思っていました。しかし、王を手にかけるようけしかけるのも、全ては夫を愛し、夫を信じているからこその行動のように思えます。終盤の罪悪感に襲われて、何度も王を殺した頃の行動を繰り返す姿は辛かったです。その時の服が、王暗殺後血に濡れた手でマクベスが触れた跡が残っているのがまた…。
で、賛否両論あるキスシーンについてですが、私は普段テレビやコンサートで見れない顔に興奮した側の人間です。色気がすごい!やばい!と共に、演者としてそこに立っているのを改めて感じて嬉しかったです。興奮しました。(大事なことなので2回言いました)

そしてマクベスマクベスはとても純粋な人間だったのではないかと思います。とても真っ白だったために、小さな闇が広がってしまうとあとは赤く黒く染まっていくしかなかった。純粋すぎるが故のかわいそうな人、そう感じました。
演じる丸山さんに焦点を当てた感想としては、表情が素晴らしい。普段の「明るい丸ちゃん」はそこにはいませんでした。普段のおちゃらけで培われたのであろう動きや表情の変化がとても恐ろしく、「軍人で暴君のマクベス」にしか見えません。もう闇の放出がすごい。また、王暗殺の直前、短剣を手にしようとするシーンでは華麗なターンを決めるなど、さすがジャニーズといったような場面もあったり。汗、赤い顔、血走る目、その全てが全身全霊でマクベスを演じている、マクベスとしてそこに生きているのを思わせました。
「丸ちゃんは大衆演劇に向いている」坂上忍さんにかつてそう言われたことがありました。大衆演劇でなくとも舞台上でこんなに輝いている。坂上さんの目はすごいと改めて感じました。
あと、汗めっちゃ良い匂いでした。

マクベス夫妻以外の登場人物もとても色濃く人柄が分かるようになっていて(3人の魔物(原作では魔女)ですらも)とても見やすく、「シェイクスピア作品は難しい」というのを打ち砕いたように思います。これほどまでに感動ともいえない何かに襲われて涙した作品は初めてでした。
「こんな、いいとも悪いとも思える日ははじめてだ」そんな時間でした。